イギリス特許庁がAI発明に関する特許出願の審査ガイドラインを発表(2022年9月22日発表)
イギリス特許庁が2022年9月22日に人工知能(AI)発明に関する特許出願の審査ガイドラインを発表した。そのガイドラインの要旨は以下のとおりである。なお、ガイドラインでは、過去の判例、審決において、特許適格性の有無がどのように判断されてきたかが説明されている。
コンピュータで実装され、何らかの方法で数学的方法やコンピュータ用プログラムに依存する発明の場合、イギリス特許法では、数学的方法「それ自体」及び/又はコンピュータ用プログラム「それ自体」のみに関連する発明を特許保護の対象から除外している。しかし、AI発明によって実行されるタスク又はプロセスが既知の技術に対して技術的貢献がある場合、AI発明は特許保護の対象から除外されず、特許適格性がある。
AI発明は、コンピュータ上で動作する場合、AI発明によって実行される命令が次の1つ又は複数を満たす場合に技術的貢献をする可能性がある。
- コンピュータの外部に存在する技術的なプロセスを具現化する。
- コンピュータの外部にある技術的な問題の解決に貢献する。
- コンピュータ自体にある技術的な問題を解決する。
- 技術的な意味でコンピュータを操作する新しい方法を定義する。
AI発明は、既存の技術に対して技術的貢献がない場合にのみ、特許保護から除外される。AI発明は、そのタスク又はプロセスが次の場合、技術的な貢献をする可能性が低いと考えられる。
- 発明から除外されるものとしてリストされているもの(例:ビジネス方法)のみに関連し、それ以上のものではない。
- 情報又はデータの処理又は操作のみに関連し、それ以上のものではない。
- 従来のコンピュータ用のより優れた、又は適切に作成されたプログラムであるという効果があるが、それ以上のものではない。
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